
クアルコムの最新ハイエンド向けチップ、Snapdragon 888。
昨年12月に発表されたXiaomi Mi 11からGalaxy S21シリーズ、国内ではXperia 1 IIIや5 III、AQUOS R6など、多くの機種に搭載されています。
一方、このSD888については当初から発熱問題を抱えている、という指摘が各所で見られ、国内では最近、Xperia 1 IIIがその中心となっています。
ただ、これはXperia 1 IIIが国内のSD888搭載モデルでおそらく一番人気だから、という部分も大きいと思われ、同じような発熱問題はほとんどのSD888搭載機種で報告されています。
そんな中、このSD888の「実力」についてGeekbench上に気になる情報が掲載。
少なくともベンチマーク上の一部CPU性能においてはこのSD888はSD865よりも劣っていることを示すデータが提示されていました。
以下はGeekbenchのAndroidスマートフォンのCPUベンチマークスコア(Geekbench 5)をランキングにしたもの。

これはGeekbench 5のシングルコア。
同サイトではある程度計測結果が多い機種しか掲載していないようで、すべての機種がランキングに入っているわけではありませんが、ご覧のようにSD888搭載版のGalaxy S21+がトップ。
これについては「当然」とも言えます。
ただ、興味深いは2位にSD865+を搭載したASUS ROG Phone3、3位にSD870を搭載したOneplus 9Rが入っており、SD888を搭載したレギュラーのGalaxy S21のスコアはSD865を搭載したGalaxy Tab S7+よりも低いスコアとなっています。
これ、さらに謎が深まるのが以下のマルチコアのランキング。

ご覧のように、上位4位までを占めているのは昨年のSD865もしくはSD865+を搭載したモデルで、SD888搭載のGalaxy S21+は多くのSD865搭載機種よりも6~7%も低いスコア、となっています。
また、無印のGalaxy S21においては前モデルよりも僅差ではありますがスコアで劣っています。
一方、以下はGPU性能を測定するOpenCLのランキング。

SD865搭載機種はランク外で、SD888搭載のGalaxy S21シリーズの方が優秀であることは確かです。
ただ、それでも昨年のGalaxy S20シリーズ、Note 20シリーズに搭載されいるExynos990よりも最大で1割前後もスコアが低い、というのは意外。
うーん、これはいったいどういう事なのでしょう。
今後掲載されるであろう、他のSD888搭載モデルのスコアとも比較する必要がありますが、少なくともGalaxy SシリーズではSD888とSD865のCPU性能において性能差がほとんどない、という事になると思います。
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