海外の一部地域では発売となっている最新Xperiaモデル、Xperia XZs。
国内でもドコモやauの夏モデルとしてリリースされることはほぼ確実ですが、このXZs、カメラセンサーとメモリ増量以外、外観的にもスペック的にも前モデルのXperia XZとほぼ同一。
よって、XZと比べて基本的にはパフォーマンス面での顕著な性能向上は見込めないはず。
それでも、実際のベンチマーク・スコアを比較するとちょっと興味深い結果が判明しました。
Xperia XZs G8232 | Xperia XZ F8332 | |
シングルコア平均スコア | 1658 | 1516 |
シングルコア標準偏差 | 105 | 193 |
マルチコア平均スコア | 3836 | 3697 |
マルチコア標準偏差 | 271 | 363 |
平均スコア自体もXperia XZsの方が数パーセント高くなっていますが、それよりも注目すべきは標準偏差。
Xperia XZsの方がシングルコアの標準偏差で約半分、マルチコアでも30%程度値が小さくなっています。
これは簡単に言うと各測定ごとのスコアの「バラつき」を表すもので、数値が小さいほど測定毎のスコアのバラつきが少ない、ということになります。
ベンチマークスコアは同じ個体でも発熱などといった環境によってスコアにバラつきが出るので、この標準偏差が小さい=安定性が高いと言っても過言ではありません。
ちなみにきちんと平均値をとった訳ではありませんが、スコアの内訳をざっと見た感じ、Xperia XZsはメモリのコピー速度やレイテンシーの少なさでXZに勝っているという印象を受けます。
これがRAMの増量と関係しているのかは不明ですが、メモリの動作速度はCPUと同じくらい実使用での体感速度に影響を与えるとも聞きます。
ただ、Xperia XZsの方はまだ計測結果の数が少なく、誤差が大きい可能性はあります。
また、ご存知のようにXperia XZの最新OSはAndroid 7.0、Xperia XZsはAndrid 7.1.1がデフォルト搭載されます。
よって、これはハード的な違いによるものではなく、OS/ファームウェア違いによるものである可能性もあります。
それでも現時点で両者の間に数値上はある程度顕著な性能差があることは確かなようなので、これが実使用の操作感にどの程度反映されるのかが非常に気になりますね。