ソニーモバイルがIFA 2019で正式リリース発表、そして少なくとも国内ではドコモが秋冬モデルとして発売することが確定している新型モデル、Xperia 5。
この機種、スペックについてはほぼ完全な予想通りで、そういった意味では特にサプライズないといった感じですが、Xperia 5という機種名やその「立ち位置」などについては謎が多いのもの事実。
そんな中、ePriceがIFAの会場でソニーモバイルの開発責任者にインタビューをした非常に興味深い内容の記事を掲載していました。
結構長いインタビューのようですが、ここでは個人的に多くのユーザーが気になっている、と思われる点を3つ取り上げます。
なぜXperia 1→5? Xperia 5の機種名の謎について
ご存知のようにこのXperia5は発表直前までXperia 2という仮名で呼ばれており、これはXperiaの後継機、あるいはダウングレードモデルという意味で適した機種名だとおもわれました。
ところが実際にふたを開けてみると正式機種名はXperia 5。なぜ1から5に飛んだの?と不思議に思っている方も多いようです。
この疑問についてですが、結論から先に言うと結局はっきりとした納得のいく回答でははありませんでした。
ただ、一つ改めて確認されたのは今年から採用されたネーミングルールではXperiaの後に続く数字は世代ではなくシリーズを表す、ということ。
つまりXperia 1やXperia 5の「1」や「5」は過去のXperia Zシリーズの「Z」、XZシリーズの「XZ」と同じ意味合いを持つという事に。
ただ、もしそうだとすると新たな疑問も。
というのも過去のZシリーズやXZシリーズではプレミアムモデルはレギュラーフラッグシップと同じシリーズに属していました。
(例:Z5 & Z5 Premium、XZ2 & XZ2 Premium)
一方、今回の「1」と「5」はプレミアムとレギュラーフラッグシップという位置づけのはずで、もしそうなら同じXperia 1シリーズに属すのが自然だと思うのですが。。。
つまり、数字が「Z」や「XZ」に相当するものであれば、両者はXperia XZシリーズとXperia XAシリーズ、Xperia ZシリーズとXperia Mシリーズ、のように、完全に異なるシリーズに属するモデル、ということに。
ちなみにXperia 1やXperia 5のそれぞれの後継機のネーミングについて「Xperia 1 MarkII」や「Xperia 5 II」といった機種名になるのか?という質問に対して、それについてはまだ最終決定はされていないとのことです。
なぜカメラだけが微妙にダウングレード、スーパースローモーション機能非対応なのか
ご存知のようにこのXperia 5はディスプレイやサイズ、バッテリー容量などを除きほぼ完全にXperia 1と同じスペックです。
そして機能面で唯一退化しているのがカメラ機能の一つで、このXperia 5ではXperia 1およびそれより前のフラッグシップXperiaにも搭載されていた960ftpでの動画撮影機能、スーパースローモーションには非対応になっています。
この理由については今回のXperia 5のメインカメラ・モジュールにはDRAMを搭載していないから、だそうです。
技術的なことはよくわかりませんが、要はこれ、未処理の大きなサイズのデータを一時的に収納しておくRAMがないため、ということではないでしょうか。
先にお伝えしたようにこのXperia 5の価格は少なくとも欧州ではXperia 1より2割ほど安くなることが明らかになっており、日本ではキャリアから秋冬モデルとしてリリースされるであろう同モデルの価格も2~3万円は安くなるはず。
ただ、確かにディスプレイサイズと解像度がスペックダウンしただけで3万円のコストダウンというのは難しいと思われます。
そう考えると、このカメラの地味なスペックダウンしかり、その他にも見えにくいところでコストダウンの「工夫」があるのかもしれません。
(Xperia 1の)DXOMarkにおける低評価の理由
このインタビュワー、ちょっと聞きにくいだろうなー、という部分にかなり突っ込んだ質問も。
先日掲載されたDXOMarkカメラレビューについて。
これ、91点というライバルのフラッグシップには20ポイント前後も差をつけられ、一部ミッドレンジよりも低い評価となったのは記憶に新しいところ。
この理由については担当者は「DXOMark用に最適化・調整をしなかったから」と回答しています。
これ、捉え方によっては非常に強気な発言で、DXOMark用に最適化をすればトップレベルの評価を得ることができた、とも受け取れます。
ただ、先日のブラインドテストでもXperia 1のカメラがライバル機種に大差で「低評価」となったことは紛れもない事実。
この評価はおそらく一般ユーザー(悪く言えば素人)によるものですが、スマートフォン・ユーザーの大半、というかほとんどは一般ユーザーです。
その評価を得られていないというのは事実なわけで、DXOMarkの評価は別にしてもやはり改善の余地が大いにあるという点は変わらないと思います。
コメント
過去のシリーズ分けを踏襲しているわけではなく、
1 = 最上位のハイエンドシリーズ(ライン)
5 = 1より下のハイエンドシリーズ(ライン)
10 = ミッドレンジシリーズ(ライン)
ただ、これだけのことかと。
わかりにくいけど、おかしくはないです。
ただ、L3や10をスーパーミッドレンジと呼称しているのはおかしいと感じました。
ソニーのイメージセンサにはDRAMが積層されていてそれでスーパースローモーションとかが可能になってたわけだけども
(詳しくは業界初※1、DRAMを積層した3層構造のスマートフォン向けCMOSイメージセンサーを開発)
今回それがないということはメインカメラのイメージセンサ自体がソニー製ではなくなったか
ソニー製ではあってもコストダウンのために安いものに変えたかのいずれかでは?
「DXOMark用に最適化・調整をしなかったから」って言い訳にしか聞こえないんだけど(呆)
>「DXOMark用に最適化・調整をしなかったから」って言い訳にしか聞こえないんだけど(呆)
展示会向けのデモ版でベンチマークに最適化してない系の話は各社よく聞くから最終的に入れなかったら普通にスコア伸びないんじゃない?
まぁ記事にある通り、ユーザーはスコア見て良し悪し決めるから絶対に最適化はするべきだけどね